2024.4.9
脳波と神経細胞をオーケストラに例えると!
脳波は、脳内の神経細胞集団が活動するときに発生する微弱な電気信号だと前回のブログで説明しました。それは脳が奏でる音楽のようなものなのです。
神経細胞は脳の基本的な構成要素であり、電気信号で情報を伝達します。
この同調活動とは、特定の脳領域の神経細胞集団が同じような周波数で電気信号を発生する現象です。
脳をオーケストラに例えると、
- 脳波は演奏される音楽
- 神経細胞は楽器
- 同調活動は複数の楽器奏者が同じ音程を奏でるハーモニー
となります。
具体的な例
- 集中している時:前頭前皮質の神経細胞がアルファ波(8~12Hz)という周波数で同調活動を起こします。これは、集中力を高めるために必要な脳波です。
- リラックスしている時:側頭葉の神経細胞がシータ波(4~8Hz)という周波数で同調活動を起こします。これは、リラックス状態を維持するために必要な脳波です。
脳波は、脳内の神経細胞集団の同調活動によって生じる電気的な共鳴の集合体です。異なる脳領域には異なる機能があり、脳波の特定の周波数によって、その領域が何をしようとしているかがわかります。
次回ブログはこの脳内ハーモニーがその領域にどのように発生することで脳機能がどのような影響をうけるかを話します。
中川 朋 (なかがわとも)
株式会社 ホールネス CEO
バイオ・ニューロフィードバック・セラピスト
精神保健福祉士
米国滞在20年以上。米国大学研究機関等に勤める中、バイオフィードバック療法の世界的権威であるサンフランシスコ州立大学統合医療研究所教授、エリック・ぺパ―博士に師事。帰国後は、精神保健福祉士として国内医療機関でバイオ・ニューロセラピストとして従事。発達障がい児童及びグレーゾーンのメンタル・リハビリテーションに関わる。利用者の心身の悩みを軽減し、毎日を活き活きと行動できるよう遠隔支援サービスを提供中。翻訳書に「テックストレスから身を守る方法」(エリック・ペパー著 竹林直紀監修 青春出版社)がある。
Share